商標出願の準備

1 出願のご相談時に必要な資料

 当事務所での中国商標出願のご相談時に準備していただきたい資料は以下のとおりです。

  • 商標(マーク)が記載された書面
  • 商標をする業務(商品又はサービス)の内容を示す資料
  • 会社概要(ご準備いただける場合)
  • 日本(又は他国)への出願がある場合には、願書又は登録情報

 

2 出願時に必要な書類

 中国商標局に提出する書類は下記のとおりです。

  • 全部事項証明書の原本又は写し
    • (出願人が法人の場合です。個人の場合には、パスポートの写しをご準備下さい)
  • 委任状(当事務所で準備いたします)
  • 書面による出願の場合には、社印又は代表者のサインをした願書の原本(当事務所で準備いたします)
     注)通常は、オンライン出願をいたしますが、場合によっては、書面による出願が必要になる場合があります

 

3 商標の決定

(1)出願できる商標

中国で登録できる商標は、「文字商標」、「図形商標」、「文字と図形の結合商標」、「立体商標」、「音声商標(2014年5月1日から)」となっています。
なお、現時点では、新しいタイプの商標である、「匂い」、「ホログラム」、「動く商標」等は、保護対象となっておりません。

 

(2)商標決定にあたっての留意点

■商標の判断基準

中国では、中国人が識別可能な文字(漢字、アルファベット等)は、文字商標として判断されることになります。文字商標の場合における商標が類似するか否かの判断は、外観(見た目)、称呼(読み方)、観念(意味)により判断されることが多いことになります。
一方、中国人が識別不能な文字(例えば、日本語の平仮名、片仮名商標等)は、図形商標として判断されます。図形商標は、第三者の商標と自社の商標が類似しているか否かの判断をする際に、外観により判断されることが多いことになります。
このように、文字商標と、図形商標では、商標が類似するか否かの判断基準が異なる場合がありますから、登録しやすさが異なる場合があります。

 

■漢字、アルファベット、日本語のいずれで出願すべきか

商標の役割は、自社の商品・サービスを他社商品・サービスと区別するための目印であり、中国人に認識されることが必要となります。したがいまして、中国では、漢字商標が最も重要ということになります。そのため、日本語の商標は漢字に翻訳して、中国で出願することも多く行われています。その際には、中国の文化、感情や習慣にあわせたネーミングのほうが受け入れられやすいため、中国人に覚えやすく、発音し易く、良いイメージの漢字を当てはめて商標をつくることになります。

翻訳の際には、元の商標の意味を中国語に翻訳する場合(意訳)、元の商標の読み方に近い言葉に翻訳する場合(音訳)、両者を併用する場合等があります。
  ■意訳の場合の商標例
    ・アップル         苹果
    ・レッドブル        紅牛
  ■音訳の場合
    ・サントリー    三得利(san de li)
    ・ルイヴィトン   路易威登(lu yi wei deng) 
  ■意訳と音訳の場合
    ・コカコーラ       可口可楽(ke kou ke le)

 

(3)商標登録できる商標

  商標出願の審査で判断される主な要件は以下のとおりです。
  ①商品等の一般的表示、品質、原料、用途等、商品等、自他商品識別力を有しているか
  ②第三者が先に有する権利を侵害していないか
  ③出願商標が指定する同一・類似商品等に関し、他社が先に出願している商標と同一・類似していないか

 

4 商標に使用する商品・サービスの決定

中国における商標出願にあたり、日本出願と同様に区分と指定商品・役務を決定する必要があります。中国でも、国際分類表が用いられており、区分は、第1類から第34類までの商品区分と、第35類から第45類までの役務区分に分類されており、さらに、各区分の中に、細かい指定商品・役務が定められています(中国指定商品・役務一覧)。出願人は、国際分類表の中か、自社が使用を希望する商品・役務に基づいて、区分及び具体的な指定商品・役務をさらに、選択する必要があります。
中国では、日本で認められているような包括的な指定商品・役務の指定ができずに、具体的な商品・役務を指定する必要があります。商品・役務の数に応じて、出願費用が異なってきますので、注意が必要です。例えば、日本では、「区分:第1類、指定商品:化学品」といった指定をすることができます。しかし、中国では、第1類を選択した場合において、具体的な化合物名を指定しなければなりません。
また、指定商品・役務の定め方が日本と違ったり、適切な商品・役務名が存在しない場合等があります。
なお、商品・役務が類似するか否かの基準である類似群コードの定めが中国にも存在しますが、類似群コードの定め方は日本と中国で大きく異なっています。

区分(抜粋)
第1類 工業用、科学用、撮影用、農業用、園芸用、林業用化学品等
第2類 顔料、漆、防錆剤、木材防腐剤、着色剤等
第3類 洗濯用漂白剤及びその他の洗剤、化粧品、シャンプー、歯磨き粉等
第4類 工業用油及び油脂、潤滑剤、燃料(工業用ガソリンを含む)及び照明用材料等
第5類 医療用及び獣医療用薬剤、医療用衛生剤、医療用等栄養品、乳幼児食品等
第6類 一般金属及び合金、金属製建築材料、可搬式の金属製建築物等
第7類 機械器具及び工作機械、モーター及び発動機(陸上の乗物用途を除く)等
第8類 手動工具及び器具(手動のもの)、刃物類等
第9類 科学用、航海用、測量用、撮影用、映画用、光学用、計量用等の装置
第10類 外科用、医療用、歯科用及び獣医科用の機器等
第11類 照明用、加熱用、蒸気発生用、調理用、冷蔵用、乾燥用、換気用等の装置
第12類 運搬工具、、陸上、空中、水上運搬装置
第13類 火器、兵器弾薬、爆薬、花火
第14類 貴金属及び合金並びに貴金属製品、宝石、時計、計時用具等
第15類 楽器
第16類 紙、ボール紙、印刷物、製本用品、写真、文房具等
第17類 ゴム、石綿及び雲母、包装用、充てん用又は絶縁用の材料等
第18類 皮革び人工皮革、毛皮、トランク及び旅行用鞄、雨傘、日傘、杖等
第19類 非金属建築材料、建築用非金属剛性管、アスファルト等
第20類 家具、鏡、額縁、コルク、葦、籐、柳、象牙、プラスチック製品等
第21類 家庭用又は台所用具及び容器 、くし及びブラシ(絵画用を除く)等
第22類 ロープ、ひも、網、防水布、帆、袋(他の類に属しないもの)等
第23類 紡績用薄織物、糸
第24類 生地、他の類に属さない織物、ベッド用品及びテーブルカバー
第25類 被服、履物、帽子
第26類 レース及び刺繍、組みひも、ボタン、ホック、ピン及び針 、造花
第27類 絨毯、マット、敷物、壁掛け
第28類 遊戯用器具、玩具、他の類に属さない体操用具及び運動用具等
第29類 食肉、魚、家禽肉及び野生動物、乾燥野菜 卵、乳製品等
第30類 コーヒー、茶、ココア、米、小麦粉、パン、菓子、氷菓等
第31類 穀物、他の類に属さない農業、園芸、林業産物、新鮮果物及び野菜等
第32類 ビール、ミネラルウォーター、アルコールを含まない飲料等
第33類 アルコール飲料(ビールを除く)
第34類 タバコ、喫煙用具、マッチ
第35類 広告、商業経営、商業管理、オフィス事務
第36類 保険、金融、通貨取扱業務、不動産業務
第37類 建物の建築、修理、取付サービス
第38類 電気通信
第39類 輸送、商品の包装及び貯蔵、旅行手配
第40類 材料処理
第41類 教育、研修の提供、娯楽、文化及びスポーツ活動
第42類 科学技術サービス及びこれらに関連する研究及び設計サービス等
第43類 飲食サービスの提供、臨時の宿泊
第44類 医療、獣医療サービス、人間又は動物ための衛生及び美容サービス等
第45類 法律サービス、財産及び保安サービス等

 

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